広告ビジネスの新しい方向性

IVSでもMobile Business Sumitでも広告のセッションがありましたが、残念ながら新しい動きがあるとは思えませんでした。スピーカーの人も同じことを言ってました。

しかし、私は広告は違う段階に入りつつあると思っています。なぜなら、広告も正しい方向に進みつつあるからです。世界中の情報が今、ネット上にアップされて行っている中、広告だけは何世代も前のシステムを使っています。

商習慣も同じです。動画がオンラインにアップされ、文字がアップされ、ニュースはWEBサイトになり、音声はCD業界は縮小しという風に、すべてがオンラインでの決済と市場になっている中、広告と商品というのは、オンラインになっていながら、決済はオンライン化されていません。

ましてや、入稿は 広告主→代理店→レップ→メディア に無駄なメールの転送でやっており、レポートはメディア→レップ→代理店→広告主というこれまた無駄な作業が大量に発生しています。そのお陰で、一つ一つのインプレッションが流動化しておらず、1ロットが大きくなっており、無駄から在庫が生まれてしまっています。

これを是正するために、大きな流れが起こりつつあります。1つ目はオンライン決済の導入でした。しかし、オンライン決済が起ころうとも、結局は粒度が大きく、売買単位の最小化が行われていません。その流れが変わりつつああるのが今だと思います。

粒度と取引時間というのは、比例していて、粒度が小さければ、取引時間も短くなります。現状がどこで、次がどこで、最終がどこなのかを見極めて、オンラインビジネスというのは何事も粒度が小さくなって、取引時間が短くなるものなのだと考えるべきだと思います。

広告も同じですし、商品も同じです。例えば、商品について考えます。

ある人が商品を買いたいとします。その際に商品に対して、プライスをオファーします。そうすると、商品のSellerからbitプライスが出ます。これを考えたときに、現在の商品の取引を考えてください。kakaku.comは登録された商品の価格を並べていますが、この商品の情報というのは、事前に登録されていて、変化がないものです。

ここに商品の粒度の大きさが関係しています。priceをオファーしてからdoneされるまでの時間が長いため、粒度が大きくなってしまっていますが、もし、すべての商品がIDで管理され、sellerとbuyerがデータをリアルタイムでやり取りをするとします。

しかも、そこに商品の有無を信用保証する仕組みさえ担保できれば、商品市場というのは、実はリアルタイム取引が成り立ち、先物化などもできるはずです。

野菜などの旬のものはこのような商品市場がありますが、一般的にオンラインで売られているものというのは、リアルタイムの商品市場が一つのIDで管理されておらず、成り立っていません。

おそらく、近い将来、このintegrateを行う人がでてきて、EC商品のExchangeを作ると思います。