HPの創業当時のガレージ&ベンチャーファイナンス

CNETから
http://japan.cnet.com/news/tech/story/0,2000056025,20395481-2,00.htm

あのHPが創業時に使ったガレージだそうです。東京にいて思うのですが、東京だと、住居が狭すぎて、子供や若者が創業するのに必要な場所やフリースペースが少なすぎます。

私は、田舎出身なので思う存分ひろいスペースで色々遊んできたわけですが、だからこそ東京の問題も感じてしまいます。

そこで、最近思うベンチャーファイナンスについて、日本の問題点について思うところを書いてみたいと思います。
もともとドリームインキュベーターで新卒の頃働いていたので、VC業務についてはだいたい分かってはいるのですが、投資について学んだのは、どちらかというとDIを辞めてからの方が学ぶことは多かったと思っています。

業界を振り返ってみて、海外の現状をみて、率直に思うところは、結局日本のVCは何も学んでいないということです。そもそも、業界についての知見や経験をもっている人があまりに少ない。
この問題については、本格的なVCにいる人が、業界出身者やアーリーリタイアメンバーがほぼいないせいで、事業構造について理解して、フューチャーを理解して投資できる方がほぼいないと思います。そのためか、アーリーからミドルに向かうシリーズBぐらいの投資を思い切ってやれない。

結果、非常に小さな投資しかできず、ベンチャー企業も思い切った事業戦略と人材獲得ができない。

アトランティスも客観的にみて、これまで既に合計2.4億円を出資頂いておりますが、なぜ立ち上がったかというと、サービスをスタートする前からそれなりのバリュエーションで投資を受けれた。それにより、事業への投資を行えた。さらに、追加投資を頂き、人材への継続的投資を行えたことで、優秀な人材を獲得し、サービスのスピードをもった拡大ができた。この2点が非常に重要でした。

もしかしたら、アトランティスのお金の使い方は、他社からみたら頭が狂ったような投資に見えるかもしれませんが、弊社は既に非常に低いコストでの配信インフラ実現を達成していますし、逆に拡大をするためには、このような投資が重要でした。そもそも、既に成熟に向かいつつある市場において、短時間で市場での拡大を行わないと勝てるわけがありません。実際に、いつの間にか、月間300億impを達成しており、非常に早い成長を実現しております。

それでも、例えば日本に入って来たAdMobやOpenXなどは、2年前からトータルで30億以上のファイナンスをして、シリーズCぐらいまで資金調達をしていますし、彼らの資金力で、例えば開発陣を50名〜100名集めて、一気にスピードをもった開発を行われたら、戦いは決まってしまう可能性もあります。実際に、そのくらい、AdMob,OpenXの動きは加速してきています。

もし、日本のベンチャーが本当に海外でも勝つためには、ファイナンス規模をもっと大きく、すばやくする必要がありますし、経営陣の外部からの調達がもっと楽にやれる人材マーケットが必要です。

しかし、ここまで違うと日本人に生まれると戦うのが厳しいですよ。なんとかせねば